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第十五話 『初めての頼み』 ◆珠希

last update publish date: 2026-08-20 09:07:06
「お世話になりました。本当に、良くしていただき……」

「いえいえ、お気になさらず。またいつでもご利用ください」

 氷室家と顔合わせをし、雪臣との同居が決まったその翌日。

 チェックアウトの手続きを済ませ、ホテルシャトン・ウォームの支配人に珠希は深々と頭を下げた。

 随分長いこと、世話になってしまった。それでも支配人は嫌な顔ひとつせずに、外は暑いですから、と冷えたペットボトルのお茶を一本渡してくれた。

 ボストンバッグを肩にかけ直し、珠希はホテルの自動ドアをくぐった。

 その先に、パンツスーツ姿の細身の人物が立っていた。

「珠希さんですね」

 初対面のはずの相手は、珠希の右手のビーズリングを見るなり、手にしていたタブレット端末を小脇に挟んで軽く一礼した。

「あっ、えっと……」

 百八十センチ近くはありそうな長身に、すっきりとしたベリーショートの髪型。

 男性だと思い込んだ直後、耳に届いた声が女性のものだったため、珠希は思わず驚きを顔に出してしまった。

「初めまして。HIMURO MOTOMACHIにて社長秘書をしております、瀬原渚(せはら・なぎさ)と申します。今日は雪臣さんの指示で、珠希
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みらい
そういえばタクシーだった…!?
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  • 氷室雪臣の環愛―契約結婚のはずですが、孤高の御曹司はマリッジリングを外さない―   第四十話 『契約結婚のはずですが、孤高の御曹司はマリッジリングを外さない』 ◆珠希

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  • 氷室雪臣の環愛―契約結婚のはずですが、孤高の御曹司はマリッジリングを外さない―   第三十九話 『その先には』 ◆珠希

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